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女性の悩みの種の1つでもあるニキビ。中学生などの思春期に悩まされたニキビが、再び20~30代になって出てきた…なんてことは珍しくはありません。

しかし、思春期の頃に悩まされたニキビと、大人になってからできるニキビとでは、ニキビが出来る根本的な原因が異なります。なので、それぞれに応じたケアを行う必要があるんですね。

「思春期ニキビ」と「大人ニキビ」の原因って?

中学生などの思春期に女性を悩ませたニキビを「思春期ニキビ」としましょう。この思春期ニキビは、成長過程に伴うホルモンバランスの崩れが原因となっています。というのも、ホルモンバランスが崩れてしまうと皮脂が過剰に分泌されるようになり、毛穴が詰まりその毛穴の中でニキビの原因菌が繁殖することでニキビとなるのですね。

しかし、大人になってからの「大人ニキビ」の原因はそのようなものではありません。確かに、ホルモンバランスが崩れることによってニキビが引き起こされるというのは同じなのですが、そのホルモンバランスの乱れが成長過程に伴うものではなく、ストレスや乱れた生活リズム、偏った食生活などが原因となっているのですね。大人ならではの原因といったところでしょうか。

このように、思春期ニキビと大人ニキビでは、生じる原因が似通っているようで全く違うものになります。大人ニキビの方が、様々な要因が複雑に関わっていますから、改善するのは難しくなかなか治らなかったりする厄介なものになります。

こちらでは、特に大人の女性たちを悩ませる大人ニキビの改善方法に着目していきたいと思います。

女性に現れる大人ニキビを改善するにはどうすればいいの?

大人ニキビが引き起こされる要因には様々なものがあり、治りにくいというのは先程も言ったとおりなのですが、年を重ねたからこその原因も勿論あります。

本来肌が新しく生まれ変わる「肌のターンオーバー」は約28日で行われます。しかし年齢を重ねるに連れ、この肌のターンオーバーつまり肌の新陳代謝が鈍くなっていきます。つまり、古い角質が肌に残ることで、毛穴が詰まる原因となってしまうのですね。そうなると毛穴の中ではニキビの原因となるアクネ菌が大量に繁殖することで、ニキビが引き起こされるという背景があります。

ただでさえニキビができやすい肌だというのに、それ以外にも様々な原因が発症に関わって来るなんて考えたくもありませんよね。

こちらでは、多くの女性の悩みの種となっている大人ニキビの改善方法として

  • 生理周期などのニキビの関係について
  • ニキビを改善する上で女性が気をつけたい点
  • ピルを上手に活用して肌荒れを改善するための方法について

などについて注目し、さらに細かく説明していきたいと思います。

生理周期とニキビの関係とは?改善にはホルモンバランス改善が重要!

女性を悩ませるニキビですが、特に「生理前になるとニキビが増える」とか「ニキビが増えてくるともうすぐ生理が来る」なんていうふうに、「生理が近づくとニキビができやすい」となんとなく感じ取っている人はいませんか?

そして、そのような生理前にできるニキビというものは、たいてい生理が始まる・終わる頃には自然に治ってしまい、また生理が始まる頃にできはじめませんか?それもそのはず、生理周期はニキビに大きく関係しているからなんですね。

黄体ホルモンがニキビの原因?

このように、生理周期に伴ってニキビが何回もできたり治ったりを繰り返すのは、黄体ホルモンという女性ホルモンの一種が大きく関係しているからなんです。

この黄体ホルモンはまたの名をプロゲステロンといいます。

このプロゲステロンは生理の1週間前に最も増加します。黄体ホルモンが増えることからも、その期間は「黄体期」とも呼ばれています。

そのプロゲステロンには、皮脂の分泌を促進するというニキビを生じさせる厄介な働きがあります。

この作用によって、この黄体期には普段よりも多くの皮脂が分泌されるようになります。

そんな皮脂が多く分泌される生理の1週間前の黄体期に、肌が乾燥しさらに古い角質が毛穴をつまらせていたら…その毛穴にいつも以上の量がある皮脂が溜まってしまうことでニキビに繋がるのですね。

生理前にニキビができやすいのは、このような原因だったからなんです。

生理前のニキビを防ぐにはどうすればいいの?

皮脂が過剰に分泌されると、毛穴が詰まりやすくなりニキビの原因となります。

しかし、過剰に皮脂が分泌されたとしても、毛穴が詰まらなければニキビにはなりません。

ということは、皮脂が詰まりにくいようにケアをすれば、生理前でもニキビは予防できるというわけなんですね。

皮脂が毛穴に詰まってしまう原因として考えられるのは、角質が毛穴に溜まってしまうことです。

そもそも、角質というものは肌が乾燥すると固くさらに厚くなります。

これによって毛穴が詰まってしまうんですね。

ですから、その原因となる乾燥を防ぎましょう。

肌が乾燥すると、角質が固く厚くなるだけでなく、乾燥を補おうとしてさらに多くの皮脂を分泌させる原因となります。

また、肌の乾燥は様々な肌トラブルの原因となります。

ですから、生理前のニキビ対策として生理前だけでに保湿ケアなどを行うのではなく、日頃からケアを怠ることのないように努めるとよいでしょう。

ニキビ改善において女性が注意すべき点はホルモンバランスの改善?

具体的な症状を挙げてご紹介しましたように、女性ホルモンのバランスが崩れていると様々な体の不調として現れ始めます。

そのうちの1つの症状としてニキビが挙げられるというわけなんですね。

ですから、女性ホルモンの乱れをしっかりと元通りに整えてあげれば、ニキビを始めとした様々な症状が改善されます。

女性ホルモンの乱れというのは、日々の生活の中での過ごし方を意識して変えてあげるだけで随分と改善されるものです。

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生活習慣を改善して女性ホルモンの乱れを改善しよう!

良質な睡眠と規則正しい生活を心がけよう

睡眠によって人間の体は疲労の回復を行います。

その睡眠がなかなかとれていなかったり、質の悪いものであれば、疲労も解消されずに体に蓄積されていくばかりです。

それではストレスになり、様々な不調として体に生じてしまいます。

それを避けるためにも、良質な睡眠を心がけることでホルモンの分泌や自律神経のバランスを安定させましょう。

また、寝起きの朝にしっかりと日光を浴びれば、その光によって体内のリズムがうまく調節されるようになり、規則正しい生活が簡単に送れるようになります。

規則正しい生活によって、ホルモンバランスはより正常なものへと改善されます。

適度な運動でストレス解消!

体を動かしてあげると、血行が促進されることによりホルモンの分泌も促進されます。

なので、適度な運動もホルモンバランスの乱れを改善する上で非常に効果的とされています。

それだけではなく、運動をするとストレス解消の効果も期待できますから、ストレスによってホルモンバランスが乱れてしまっている場合にも非常に効果があると言えます。

半身浴で血行促進!

体を芯から温めてあげると、血流が随分とスムーズに良くなります。

その結果、新陳代謝が向上したり疲労が回復したりと、体には嬉しい効果を多く享受することができます。

体を温める上で手っ取り早くできるのが、湯船に浸かっての入浴です。

全身浴の場合ですと、上半身が先に温まってしまってのぼせやすくなります。

ですから、ぬるめのお湯で半身浴を行って下さい。

上半身だけでなく下半身もしっかりと温めることが出来ます。

さらに、リラックス効果も得られますから、ストレスの軽減にも大変役立ちます。

このように、日常生活の中での意識を少しだけ変えてあげるだけでも、女性ホルモンの乱れを改善する事ができます。

どれか1つだけ実践すればいいというものではありません。

それぞれを意識した、健康的な生活を送ることによって、体を女性ホルモンの乱れが起こらないひいては根本的にニキビの出来ない体へと変身することができるようになります。

乱れた女性ホルモンを改善してくれるすごい成分!

生活習慣をより改善することで、女性ホルモンの乱れを整えてあげることができると先程ご紹介致しました。

生活習慣を改善するのも、もちろん「女性ホルモンの乱れ知らず」な体へと変身する上では欠かすことが出来ません。

しかし、それ以外にも効果的なものは様々あります。

そこで次に、乱れてしまっている女性ホルモンを改善してあげる上で、非常に役に立つ成分を簡単にご紹介致します。

ホルモンの乱れに効果的な成分を上手く利用しよう!

イソフラボン

女性ホルモンの中で、重要な役割を担っているものとしてエストロゲンというものがあります。

そのエストロゲンによく似たものとして、イソフラボンと呼ばれる成分があります。

イソフラボンはエストロゲンによく似ているので、体内に取り込まれるとエストロゲンと同じような働きを行います。

ですから、ストレスなどによってエストロゲンの量が減ってしまい、体に不調が現れてしまっている場合には、このイソフラボンによって補ってあげるとよいでしょう。

このイソフラボンは、大豆や枝豆に豊富に含まれています。

なので、納豆や豆腐あるいは豆乳などの大豆製品を積極的に摂り入れるようにしてもいいかもしれません。

また、サプリメントによる補給も良いでしょう。

しかし、イソフラボンの過剰摂取は冷え性を引き起こしてしまう場合もありますので、あくまでも適量を摂取することを心がけて下さいね。

プラセンタ

プラセンタとは英語で胎盤を意味する言葉です。

もちろん、ここでいうプラセンタとは胎盤そのもののことではありません。

細胞分裂を促進させる成分、あるいはその他の体に嬉しい成分を胎盤から抽出したものになります。

細胞分裂を促進させる成分に富んでいることから、今ある細胞を新たなものに生まれ変わらせることにより、ホルモンバランスの乱れや、不調が生じている自律神経やお肌を改善させようというものなんですね。

漢方

病院を受診し、医師から漢方を処方してもらうほかに、市販されている漢方を服用することでも十分な効果が得られることでしょう。

その際に選ぶべきなのは、更年期障害に効果的とされているものを選んで下さい。

「更年期障害じゃないんだけど…」と思われるかもしれませんが、更年期障害も平たく言えばホルモンバランスによって生じている不調です。

なので、ホルモンバランスの乱れを改善し、ニキビを始めとする色々な体の不調を治すには更年期障害に有効な漢方が役に立ちます。

ヒアルロン酸

ヒアルロン酸というと、肌に潤いを与えてくれる成分として有名ですよね。

このヒアルロン酸は、以外にも子宮に多く含まれる成分なんです。

ですから、お肌に潤いを与えてくれるだけでなく体の中の水分ケアを行ってくれることにより、生理痛などの体の不調が改善する際にも効果があります。

このように、女性ホルモンの乱れを整える上で効果のある成分は数多くあります。

これらを規則正しい生活の中に取り入れることによって、さらにニキビなどのホルモンの乱れによる体の不調は改善されることでしょう。一度お試しになってみてはいかがでしょうか?

低用量ピルでホルモンバランスを整えてニキビを改善することができる?

女性の方で、あまりにも酷いニキビに悩まされ、皮膚科を受診した際に「低用量ピル」と呼ばれるピルを処方される事があります。

「ニキビの治療にどうしてピルが関係するの?」と疑問に思われる方も多いかと思います。

しかし、ニキビの原因がホルモンと大きく関わっていることから、低用量ピルはニキビの治療に効果的だとされているんですね。

「今まで色々なニキビの改善方法を試してみたけれど、どれもイマイチだった…」という方は、もしかするとこの低用量ピルの治療を行うとすっかりニキビが改善するかもしれません。

ニキビと低用量ピルの関係性について

ニキビができる原因としては様々なものがあります。

その中で、ホルモンバランスの乱れもニキビの原因の1つとして考えられています。

女性には月に一度の生理周期というものがあります。その生理周期に伴いホルモン状態が変化しています。

そんな生理周期の中でも、生理の1週間ほど前の期間では、卵胞ホルモンの一種であるエストロゲンと黄体ホルモンの1つであるプロゲステロンのバランスが大変変化しやすい状態にあります。

それによって、男性ホルモンであるアンドロゲンに大きな影響を与えます。

このアンドロゲンという男性ホルモンには、皮脂の分泌を促進させる働きがあります。

ですから、アンドロゲンの量が増えると分泌される皮脂の量は多くなります。

皮脂の量が多くなってしまうと、毛穴が詰まり安くなりその毛穴の中で雑菌が繁殖しやすくなります。

その結果として、ニキビができやすくなってしまうというわけなんですね。

このようなホルモンバランスの乱れが原因となって生じるニキビに悩まされている方は、低用量ピルを服用することによって乱れを正常なものへと整え、ニキビを根本的に治すことが可能となるんですね。

また、低用量ピルは女性ホルモンの安定化などのホルモンバランスをより正常なものにする上で大変効果のあるものですから、男性のニキビ改善には使用することが出来ません。

女性だからこそ行える改善方法なんですね。

婦人科ではもちろんのこと、最近ではこの低用量ピルによるニキビ治療を行う皮膚科も増えてきたことから、皮膚科でも処方してもらうことが可能です。

また個人輸入などでも入手することは可能です。

このように、ニキビの原因である女性ホルモンの乱れに着目したニキビ改善法が低用量ピルの服用になります。

何をしても効果が得られず、ニキビがなかなか治らなかったという方はお試しになってみてもいいかもしれませんね。

低用量ピルを用いる際に気を付けたいこととは?

ニキビの出来る原因として、女性ホルモンの乱れが関わっているということに着目し、その乱れを整えてより正常なものにすることでニキビの改善を行おうとするのが低用量ピルによるニキビ治療になります。

しかし、この低用量ピルを服用するにあたっての注意点がいくつかあります。

そこでこちらでは、ニキビ改善に低用量ピルを使用する上での注意点について簡単にご紹介したいと思います。

低用量ピルの注意点とは?

服用の際の注意点

まずはじめに知っておかなければならないのが、ピルを服用すると血栓ができやすくなるということです。

ただでさえピルの仕様によって血栓症になりやすいのですから、煙草などを吸って人一倍血栓ができやすい体質である人はピルを使用することは不可能です。

特に、35歳以上の方で1日に15本以上の煙草を吸う方にはピルの処方ができません。

また35歳未満だとしても、喫煙者の方は注意が必要です。

たばこを吸っていなかったとしても40歳以上の方の服用は避けたほうが良いとされています。

このように、ピルには血栓ができやすくなるということから、服用できる人に条件があるのですね。

副作用についての注意点

服用の際にも様々な注意点がありましたが、服用することによって生じる副作用にも様々な注意点があります。

まず、ピルを服用することによって乳がんや子宮がんが発症する可能性が、ピルを服用していない人に比べ、少し高くなります。

さらに、他の疾患によりピル以外にも薬を服用している場合には、相互作用が現れる場合があります。

なので、ピルを処方してもらう際に、相互作用があるか否かを担当の医師に確認してもらう必要があります。

その他に、副作用として様々な症状が現れることもある点に気をつけてください。吐き気や食欲不振、さらに腹痛や胸の張り・痛み、むくみなどが人によって生じる場合があります。

これらの症状が見られない人もいれば、生じる人もいてさらにその症状の程度が人によって異なります。

もしも、ピルによる副作用が酷い場合には、担当の医師に相談されることをお勧めします。

このようなピルによる副作用ですが、服用して2~3ヶ月経てばピルに体が慣れ、そのような症状も軽くなることもあります。

低用量ピルの服用は、確かにホルモンバランスの乱れによって生じるニキビに大変効果的です。

しかし、低用量ピルによって治療を行う際には、生活習慣を改善する・ケアを十分に行うなどの他の改善方法を行ってもニキビが治らなかった場合などの、最終手段として取り入れるようにして下さい。

というのも、ピルには上記で挙げたような注意点が数多く存在するからです。

自分の症状や生活態度をきちんと見なおしてから、低用量ピルによる治療を検討したいものですね。