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がんによる関連疲労というものがあります。
人は誰しも、普通に生活をしていく中で疲労を感じるものです。
しかし、お風呂に入ったり、睡眠を取ったりしてゆっくり休むことで疲労は改善されるものです。
しかし、がん患者になると違います。がん患者はがんに関連して疲労感を感じる場合が多くあります。
これは普通の疲労とは異なり、慢性的に続き、なかなか改善されないものです。
がん患者はこのがん関連疲労に苦しめられ、心身とも衰弱をしていきます。
では、このがん疲労の症状とはどのようなものなのでしょうか? また原因はなんでしょうか?
それはがん疲労かも?がん関連疲労チェックリスト
米国のNCCNの定義によるとがん疲労とは
「がんやがん治療に伴う永続的、主観的な疲れであり、肉体的、精神的、感情的な側面をもっている感覚で、エネルギーが少なくなっている状態」とされています。
具体的にみてみましょう。
- 全身に脱力感や倦怠感がある
- 軽く動いただけで息切れをする
- これまで普通にこなしていた日々の家事を困難に感じる
- 食欲不振である
- 集中力や判断力が低下した
- これまで楽しんでいた趣味が楽しくなくなる
これらが一つでも当てはまればがんによって引き起こされる疲労症状かもしれません。
がん疲労の原因とは?
- がん治療によるもの
- がん自体によるもの
- 睡眠障害によるもの
- 栄養不足によるもの
>薬物療法、化学療法、放射線療法、手術、骨髄移植などのがん治療が、がん疲労を引き起こすと考えられています。
薬物療法、化学療法、放射線療法などはその副作用として、がん細胞と一緒に健康な細胞まで破壊してしまいます。
体が壊れた健康な細胞を修復しようとした結果、その反応が疲労となって現れます。
さらに、薬物療法などは吐き気や悪心などの副作用もあります。気分が悪くなった結果、心身ともにがん患者は疲労します。
がん自体が身体を変化させることで、それが疲労感を引き起こしてしまうことがあります。
例えば、炎症性サイトカインというたんぱく質が筋肉を弱らせたり、疲労に関連する物質を出したりします。
がんになると睡眠障害に陥ってしまうことがあります。
睡眠障害になると、眠れなかったり、眠りが浅くなったり、過度に眠たくなったりします。
睡眠は疲労回復にとって重要なものです。睡眠障害になれば、疲労が回復しにくくなります。
栄養不足は疲労に大きく関係してきます。
がんになると、たんぱく質、脂質、糖質の代謝が妨げられたりするので栄養をうまく吸収できなくなります。
体を作る栄養や疲労を回復させる栄養を取り込むことができなくなると疲労します。
がん関連疲労は心身ともにがん患者の体を衰弱させます。心当たりのある人は、かかりつけの医者に相談してください。
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