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がんと睡眠障害は密接なかかわりがあります。米国国立がん研究所が提供している情報のデータベースによると、がん患者の3分の1から2分の1の人が何かしらの睡眠障害を経験して苦しんでいるそうです。この記事では、がん患者の睡眠障害について解説いたします。
がんを発症すると、様々な要因から睡眠障害を患ってしまう患者さんが多くいますが、その原因と症状を見ていきましょう。
がん患者の睡眠障害の原因は?
がん患者の睡眠障害の原因は大きく分けて4つあります。
- がんによる身体的な原因
- 薬の副作用による原因
- 精神的な原因
- 生理的な原因
がんによる、嘔吐、便秘、発熱、下痢、激痛などが睡眠を妨げて起こるものです。がんの症状は時間を選ばないことが多いので、夜眠っている間にも痛みが襲ってきて眠れないことは多くあります。また症状が進むにつれて、寝汗や失禁などがひどくなり夜眠れなくなるケースもあります。
治療に使う薬が神経を刺激して不眠を引き起こすことがあります。また、薬物治療による副作用の吐き気や痛みなども不眠を引き起こす原因となる場合があります。
病気にそのもの対する恐怖や入院費などの経済的な不安などからくるうつ状態によって引き起こされる不眠です。
がんになったことによる生活環境の変化のせいで起こる不眠です。入院生活などをがんになるまでに体験したことのない人は、慣れない生活のせいで不眠になるのです。
睡眠障害の症状はどのようなものがある?
ひとくちに睡眠障害といっても様々な症状があります。
一つには単純な不眠症です。なかなか寝付くことができなかったり、一度寝ても夜目覚めてしまうなどの症状がでます。
このように眠れないというのはよくある症状ですが、逆に眠り過ぎてしまうこともあります。ナルコレプシーなどになると、日中に過剰な眠気がきます。
睡眠時無呼吸症候群などの呼吸器官に関する睡眠障害が起こる可能性があります。これは睡眠中に一定時間の間、呼吸が止まってしまう病気です。
他には、睡眠時髄伴症といわれる夢遊病のような症状が出ることもあります。
治療法
がんの治療をすることで、睡眠障害の治療にもなりいます。がん治療が進みがんの症状を和らげることができれば、睡眠障害も柔らぐということです。
他には、生活習慣を変えることによって睡眠障害を治療することもできます
- カフェインを午後に取らないようにする
- 日中に運動をする
- 就寝前に食事をすることを控える
- 飲酒喫煙は就寝4時間前以降取らないようにする
などの対処法があります。また、これらで解決しなければ睡眠導入剤を使うことも視野に入れることが可能です。
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