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脳腫瘍とは頭蓋骨の内側にできる腫瘍です。
脳腫瘍には2種類あり、脳自体から発生する原発性脳腫瘍と脳以外の部位から発生したものが転移してきた転移性脳腫瘍があります。
脳自体から発生した腫瘍にも2種類あり、良性と悪性があります。
普通のがんならば良性の腫瘍は問題にはなりません。
しかし、脳にできた良性腫瘍は頭蓋骨の中という狭く敏感な箇所にできるので対処をする必要があります。
この記事では脳性腫瘍について解説いたします。
脳腫瘍の症状は?
- 慢性的な頭痛
- 原因不明の吐き気や嘔吐
- 視力障害
- めまい
- 失語
- しびれ
脳腫瘍になると成長した腫瘍が脳を押すので痛みが出ます。
初期症状の段階では2割、進行をすると7割程度の患者が経験します。
この頭痛の特徴は、寝起きにひどく痛むことです。朝起きた時にもっとも痛み、時間が経つにつれて症状が治まってきます。
頭痛に加えて吐き気、そして嘔吐をしてしまうことがあります。
この嘔吐で非常に特徴的なのは突然嘔吐することです。吐き気も何もなかったのに急に嘔吐をします。
しかしその後は何事もなかったかのように食欲が沸き、食べられるようになります。これは嘔吐を促す脳の部位を腫瘍が刺激するために起こると考えられています。
脳腫瘍が視神経の近くにできてそれを刺激する場合、視力障害が起こることがあります。
雲や霧がかかったような見え方になるのが特徴的です。急激に視力が低下をしたり、メガネをかけても視力が戻らなければ脳腫瘍の可能性があります。
他の視力に関する障害では、複視と呼ばれる二重にものが見えてしまう障害もあります。
天井や床などがぐるぐると回転するようなめまいが感じられたり、浮遊をしているような感覚のめまいが起こります。
立ったときにふらふらとするようなめまいもありますが、それは貧血でよく起こることなので脳以外の原因も考慮にいれる必要があるでしょう。
脳の言語中枢と言われる言葉をつかさどる部分に腫瘍ができた場合におきます。失語には2種類あります。
考えていることが口からうまく言葉として出てこない運動性失語と、声が聞き取れるのに意味が理解できなくなる感覚性の失語です。
感覚神経線維が刺激されて起こるものです。片半身だけに起こり、両側に起こることはありません。
脳腫瘍は自覚症状が出ることには、同時に脳浮腫を引き起こしているケースがほとんどです。
良性の場合は、外科手術によって全摘出ができればその後再発することは基本的になく、完治が可能です。
悪性の場合は現在の治療方法では手術で腫瘍を取り除き、その後、放射線治療や化学療法を行う場合がほとんどです。
しかしながら、再発してしまうケースが多くそうなると手術による切除を何度も行うしかないため、平均余命が1年程度とされています。
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