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がんには貧血につながるものも多くあります。例えば、大腸がん、胃がん、子宮がん、膀胱がん、などは出血を伴うがんです。
ですから、これらのがんになると持続して内臓から出血をするので貧血になってしまうのです。
このがんの影響で貧血になってしまうことを続発性貧血といいます。
この記事ではがんと関係の深い貧血について解説いたします。
がんの早期発見につながる貧血
貧血ががんの早期発見につながるケースがあります。
貧血というのは特に女性の多くは経験しており、がん特有の珍しいものではありません。
ですので、がんによる貧血なのに、ただの貧血として見過ごされてしまうケースが多くあります。
確かに貧血の多くはがんとは関係ないのですが、注意が必要なのは中高年になって急に始まった貧血です。
血液検査などをしても毎年引っかからなかったのに貧血という結果が返ってきて、心配になって検診を受けたら大腸がんが見つかったというケースはよくあります。
がんの貧血の種類
- 失血性貧血
- 再生不良性貧血
- 自己免疫性溶血貧血
- 骨髄への転移
胃がん、大腸がん、子宮がん、膀胱がん、などになった場合に起こる貧血です。これらのがんは必ず出血を伴います。内臓からの出血が長期間続くと、失血性の鉄欠乏性貧血というものになります。
これは出血による貧血などで、鉄分の多い食事を取ったり、サプリメントなどで改善されるケースも多いです。
ですが、サプリメントなどを飲んで貧血を解消させてしまったがために、がんを発見するチャンスを失ってしまうこともあります。
これは放射線治療が原因で起こる貧血です。放射線治療とは、臓器内や骨髄の中で悪影響を及ぼしている癌細胞を壊すための治療です。しかし、放射線を体に浴びせることによって、除去したいがん細胞だけではなく血液を作り出す働きのある造血細胞や生殖細胞にも影響し、破壊してしまうことがあります。これが、再生不良性貧血です。
これは免疫機能が過剰に働くことによって起こるがんです。
体内にあるがん細胞を攻撃しようと免疫機能を働かせることがありますが、その免疫機能が過剰に働いてしまうと、がんだけではなく正常な細胞も破壊し、貧血を起こします。
がん細胞が骨髄の中に入ると、造血を抑制するサイトカインというものを生み出します。
このサイトカインは造血を抑制するだけではなく、細胞に影響を与えて血液を作れない細胞に変化させてしまう働きがあります。
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