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肝臓がんはその名の通り肝臓にできるがんです。
肝臓は沈黙の臓器とも呼ばれている臓器です。それは、肝臓が病気になってもぎりぎりまで悲鳴を上げない臓器だからです。
肝臓は、予備能と呼ばれて常に余力を残して働き、切除をしても90%までなら再生できます。
このように頑丈で、強固な再生能力を持つために病気で機能が低下をしても気づきにくいというわけです。
今回はそんな肝臓のがんに関して説明します。
肝臓がんの症状とは?
前述の通り、肝臓がんは沈黙の臓器なので初期症状はほとんどありません。
一部の患者は、食欲不良と消化不良を感じることがあります。
しかし、食欲不良も消化不良も他の多くの病気でなるものなので、肝臓がんと結び付けられることはほとんどないでしょう。
進行を始めると症状が外に出始めます。
- お腹にしこりがある
- 腹痛
- 黄疸
- 腹水
- 全身倦怠感
- 微熱
などの症状が現れます。
「黄疸」については説明が必要かもしれません。
これは、血液中の胆汁色素というものが増えて、体の色素が黄色になってしまう状態です。
具体的には肌や眼球が黄色になります。これは他の肝臓や胆嚢の病気でも出るものです。
肝臓がんが末期になると極度の苦痛を患者は感じるようになります。
全身から大量に出血したり、吐血をし続けたりと非常に壮絶な病生活になります。
末期のすい臓がんになると
- 極度の体重減少
- 貧血
- 呼吸困難
- 激しい腹痛
- 胸水、腹水
- むくみ
などの症状が出ます。ここまできてしまうと現代医療では治療の見込みはなく、がんの苦しみを抑える緩和ケアが重要になります。
肝臓がんの原因は?
- ウイルス感染
- アルコール
肝臓がんの原因として最も多いのはウイルス感染です。
具体的にはC型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルスなどです。
血液を介して肝臓の細胞にこれらのウイルスが入り込み攻撃を繰り返すことで肝硬変という病気になります。この肝硬変から肝臓がんが発症します。
肝炎ウイルスにかかる原因は、刺青、性行為、注射針などがあります。
過度のアルコール摂取は、アルコール性脂肪肝、肝硬変、肝臓がんと発展していきます。
肝臓はアルコールを処理する機能を持っていますが、長期間に渡って過度のアルコールを摂取すると、処理が追いつかず肝臓が病気になるのです。
1日に許容される摂取量は、日本酒なら1~2合、ビールなら1~2本、焼酎なら0.5~1合とされています。
ほどほどのアルコールは健康にいいですが、過度の飲酒は肝臓がんの他にも胃がん、咽頭がんなどを発症させます。適量の飲酒を心がけたほうがいいでしょう。
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