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アトピー性皮膚炎を改善するために色々と良いものを調べていると、漢方に行き当たったという人も多いのではないのでしょうか?

しかし、西洋医学の皮膚科医からは、今まで「外用薬」しか処方されていなかったため、いきなり内服薬での漢方を飲むのはちょっと抵抗がある…と言う人は少なくないはずです。

では漢方薬とアトピー性皮膚炎の「ホントのトコロ」ってどうなんでしょうか?

そもそも日本での「漢方治療」は…

現在、日本でも「副作用が少ない」とか「心身に優しい」などという耳に心地よいフレーズで、漢方薬を始め漢方治療が脚光を浴びるようになってきています。

きちんとした漢方医の先生は、東洋医学について基礎から学べる学校に通って、しっかりと座学も実学も積んでいます。

ただ、西洋医学の医師が漢方を処方するのは、東洋医学の医師のそれとはちょっと異なります。

というのは、日本は中国やアメリカなどのように「西洋医学」と「東洋医学」を明確に分別していないので、東洋医学にそれほど精通していない西洋医学の医師でも、漢方を処方できたりするのですね。

けれど逆に、東洋医学の医師が、西洋医学の医師と同じような薬の処方や治療は、日本ではできません。

日本では東洋医学は地位的に西洋医学より下位に見られているからこそ、こうしたことがおこるのですね。

西洋医学至上主義のようなところが、この国にはあるわけです。

しかしながら、本当は東洋医学も歴史が長く、体系がしっかりとした医療として、中国やアメリカでは認められているのです。

ゆえに、どちらの国も、お互いの治療に関して越権することはできませんし、資格を持っていない人間が西洋・東洋に関わらず、医療行為を行うことは法律で禁止されているのです。

ですから、たとえ西洋医学の勉強をした医師であっても、本来であれば、そう簡単に漢方の処方や治療は難しいはずなのです。

そうであるにも関わらず、日本においては、ちょっと講習会に参加した程度の西洋医学系医師が、漢方を治療に取り入れることがまかり通っています。

こうした勉強不足の医師に当たると、良い漢方薬であっても適切に処方されるとは限らず、もしかするとよりアトピーを悪化させることにもなりかねません。

アトピー性皮膚炎に対して漢方薬や東洋医学をm地いるときは、本当に信頼できる「専門医」を探すことが大切なのです。

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アトピー性皮膚炎で漢方を使う時は

アトピー性皮膚炎に対して漢方を使用したという人の多くは、症状として結構ひどい部類に入る人が多いです。

これは「わらにもすがる思い」という部分があるからなのでは、と思います。

しかし、そうして漢方を使用した結果は、大体3分の1の人が「現状維持」、3分の1の人が「ある程度よくなるが、完治まではいかない」、残り3分の1の人が「状態が悪化した」という割合になると言われています。

現状維持やある程度よくなるが…と言った人は、3か月ほど続けても効果が見られないのであれば、その薬や治療は「その状態の自分」には向いていなかったとして、続けることをやめてもいいと思われます。

状態が悪化した人は、アトピーが良くなる前の「好転反応」だからと言われて続ける人も多いのですが、こうした人も、悪化の一途で「好転反応」と言われる状態が続くだけなら、本人が一番つらいですし、漢方での治療は続けなくても良いと思います。

漢方薬は副作用がないとか、少ないと言われることもありますが、漢方だって薬なので副作用はあります。

しかもアトピーの人というのは、アトピー以外にもアレルギーを持っている人は多くいます。

ですから、自然から取った原料の漢方では、その方がアレルギーに作用してしまうことすらあるのです。

こうしたことから、もしアトピー性皮膚炎に対して漢方薬を使いたいと思う時は、東洋医学をしっかりと学んだ、その治療法にもきちんと理解がある医師を探すことが先決です。

看板だけで「漢方で優しく治療します」と掲げている西洋医学の医師に最初からすべてを託すようなやり方は避けましょう。

漢方が効果のある人もいる

漢方薬や東洋医学というのは、即効型の治療が少ないので(ないわけではありません)病気に対して効果がみられるまでに、西洋医学より長い時間がかかることは稀ではありません。

ですから、東洋医学や漢方でアトピーを時間をかけて改善したという人も、いないわけではないのです。

しかし、漢方はまた、個人の病状や体質によって処方される薬も変わってくるので、Aさんのアトピーに効いたからと言って、Bさんのアトピーを同じ治療で改善できるとは限らないのです。

もし、周囲に漢方でアトピーを改善したという人がいたら、漢方薬以外の部分(生活習慣や気を付けているところ)を聞いて、まずはそうしたところから、自分の生活を改善していくようにしてみましょう。