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アトピーの治療に精を出すようになると、症状が改善していくまでの期間に「ぶり返し?」と言うような症状に陥ることがあります。
しかもステロイドで炎症を抑えたので、ステロイドの使用をやめると、そうした「リバウンドか?」と思える症状が出ることが多いのですね。
そこで「私のアトピーはやっぱり治らないんだ…」とあきらめるのではなく、未来の光が見えるように、ここではアトピーが治るまでの過程として代表的な道程を見ていきたいと思います。
脱ステロイドでアトピーを改善していくための方法についてはこちらの記事で解説しています
アトピーが治るまでにはこんな症状が見られることがある
切り傷が治る時、治りかけでとても痒くなる時期って経験したことがありませんか?
皮膚は治ろうとする時が一番変化をしやすく、刺激に対して過敏になるので、痒みがでたりすることが多いのですね。
アトピー性皮膚炎の改善過程だって、切り傷や擦り傷の治る過程と大きく異なってはいません。
つまり、治りかけの時に痒みが増したりすることは多くあるということです。
アトピー性皮膚炎からくる痒みで掻きむしってしまった皮膚は、赤く(時には紫がかって)炎症を起こしていたと思います。
まずはこの「痒すぎる」炎症はステロイドで短期決戦的に抑えます。
痒みがあってさらに掻き、傷を増やしては元も子もありませんからね。
そうして炎症の抑えられた皮膚は、掻かないでいるとしばらくして薄い赤色(ピンクに近い)に変わってくるでしょう。
ここでもまだまだ痒みとの戦いは続きますが、炎症が抑えられているなら、この時点ではもうステロイドは必要ありません。
ここはあなたの気持ちを強く持って、「かかない」ことに注力してください。
しかし、この「?かない」という作業はとっても大変で、眠っているうちに人間はかなり自分でも驚くような動きをして「掻こう」としてしまいます。
ですから、ツラいですが、皮膚が治ることに向かっている時は、寝ている時は手を拘束してでも「かかない」ことが大切です。
掻かないことで傷が増えなくなったら、肌はどんどん強く、正常になっていきます。
その正常になる過程で、「古い皮膚が向けて落ちる」ことや「皮膚がブツブツしてくる」といった状態になる時期もありますが、これも治っているサインですので、心を強くもって、掻かない作業を続けてください。
そうして、皮膚が正常にもどる最終期として「ちくちくしたりうずうずと痒みを感じる」ことがでてきます。
これは最初に述べたように、傷口が治る時におこる現象と同じものです。
つまり、肌が自分の正常な感覚を取り戻そうとしているということです。
ここでかなり強い痒みを感じることもありますが、どうか我慢して、最後まで掻かないように頑張りましょう。
そうすると、皮膚は正常な状態を取り戻し、アトピー性皮膚炎で悩んでいた時期よりも強い肌になって戻ってくるはずです。
掻かないことが何よりの治療
アトピー性皮膚炎の人は、「アトピーが自分の肌をボロボロにしている」と思う人が多いですよね。
そう思ってしまうのは本当によくわかるのですが、実は物理的にはそうではありません。
アトピー性皮膚炎があっても、もし全く掻くことがなければ、肌はボロボロになりようがないからです。
確かに刺激に弱いとか、敏感肌ではあるかもしれませんが、掻きむしった後のボロボロ状態にはなりません。
つまり、アトピー性皮膚炎にとって何よりもタブーなことは、自分自身で肌を傷つけてしまうことなのです。
ですから、とにかく炎症がひどい時は、短期的にステロイドで炎症を抑えてから、とにかく掻かないということを試してください。
物理的な力が加わらなくなれば、傷ついた肌は必ず改善していくはずですから。
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