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がん患者の多くは栄養不足になっています。特に末期患者になると、栄養不足のせいで、筋肉も脂肪もなくなり、体は痩せほそって骨と皮だけの状態になってしまうケースも多くあります。
栄養というのは体を作る大事なものです。栄養をしっかり取っていると、心身ともに健康になります。
ただでさえ、がん患者は身体的な痛みや感情的な苦痛のせいで心と体が弱っています。
その上で、栄養不足になってしまえば外に出る気力はさらに失われ、適切な判断能力などもなくなっていくでしょう。
今回はこのがん患者の栄養不足についての記事です。
がんによる栄養不足の原因は?
- 腫瘍が体内の栄養素の利用に影響を与えている
- 食欲不振が原因
- 悪液質が原因
- がん治療が原因
腫瘍が患者体内の栄養素の利用に悪影響を及ぼす化学物質を作り出すことがあります。
具体的には、たんぱく質、脂肪、炭水化物、などがあります。腫瘍の中でも腸や胃に発生したものは悪影響を及ぼすことが多いです。
これらの腫瘍が体内で悪影響を及ぼし始めると、患者が普通に食事を取っているように見えても、実際は食事を通して得た栄養の内、一部しか利用できていないということがよく起こります。
がん患者の多くは食欲不振になります。
食欲不振はがん初期になる人もいれば、進行してからなる人もいて、発生する時期はそれぞれの患者によって違います。
どちらにせよ、多くのがん患者が食欲不振になることは間違いなく、がん患者の栄養不足の原因のほとんどは食欲不振が原因です。
食欲不振の原因は睡眠障害、薬物療法、精神疾患、運動不足、など多岐にわたります。
当然、食べる量が減少すれば、栄養を摂取する量も減少するので栄養不足になります。
悪液質とは、食欲が減退し、体重が減り、筋力が低下し、全身を疲労感が覆う病態のことを言います。
特に肺がんや上部の消化管にがんができた人によく起こるものです。
この悪液質は治療が非常に困難であり、用心深い監視と対応を要します。
ですので、治療初期から悪液質が出てきていないかを医者は丹念に観察します。
がん治療の中には栄養不足を引き起こすものがあります。
特に頭、腸、胃、食道などの治療を受けた場合は、十分な栄養素をとるのが困難になります。
がん治療で栄養を取ることは非常に重要になります。栄養を取ることで効果が出るような治療法もあります。栄養不足については、よく状態を観察し、医者と相談しながら対処していくことが大事になるでしょう。
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