この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。

離婚相手の再婚で養育費の変更はあるの?

まず、養育費について、基本的に頭に入れておかなければならないのは「養育費とは子どものための費用である」ということです。

ここで何らかの考え違いをしてしまうと、養育費はあたかも元パートナーのために支払われていると思ってしまいます。

そのせいで、元パートナーが再婚をした際に「もう養育費は支払わなくても良いのではないか?」と思ってしまうのですね。

しかし、重ねてお伝えすることになりますが、養育費とは子どものための費用なので、たとえ相手が再婚しようと、玉の輿に乗ろうと、基本的には実親の責任として、子どもが成人するまでは払うべきお金なのです。

離婚の際に作成される「養育費算定表」とは

夫婦お互いの意思が離婚に対して固まった時、夫婦の間に子どもがあれば、お互いの収入に添った「養育費算定表」を作成します。

これはインターネット上で「養育費算定表」と検索すればいくつもヒットするので、見たことがある方もいるかもしれませんね。

この算定表は、特に資格や難しい知識がなくても、手順に沿っていけば誰にでも作ることが可能です。

また、この算定表を使用すれば、個々のケースに合致した養育費の額を知ることが出来るのです。

一般的な算定表はネット上にありますので、ここではその表をどのように使うかの手順を示します。

  1. 算定表を、子どもの人数と年齢に応じて選択します。
  2. 子どもを実際に養育する親の年収を横軸にとります。
  3. 養育費の支払い義務がある親の年収を縦軸にとります。
  4. 養育する親と養育費を支払う親の年収が交差する点に示される金額が、その場合における妥当で標準的な養育費の月額になります。
  5. また、会社員のような「給与所得者」の場合は、年収は源泉徴収の額、自営業者の場合の年収は確定申告に記載する所得金額になります。

以上が標準的な養育費の算定方法ですが、他に資産や別収入なども考慮に入れる必要があるので、断定的に一般額を決め付けることは難しいものにはなってきます。

SPONSORED LINK

今後、再婚を考えている場合には

上記のように、離婚の際に、標準的な養育費を算定し、支払うことにしたとしていても、年齢的なことを鑑みて、今後再婚の可能性や、再婚後に新しいパートナーとの間に子どもをもうける可能性が考えられる場合には、初めから養育費を「絶対に支払い続けることができそうな額」にしておくことも現実には大切です。

養育費を支払い始めた後、再婚や新しい子どもの出生で養育費を減額するとなると、元パートナーにはもちろんのこと、子どもにも心象が悪くなることは避けられません。

どこに暮らしていようと、どんな将来を夢見ようと、実子は実子です。その責任は消えることはありません。

あなたの再婚で「お父さん(お母さん)はもう自分のことが必要ないのだ」と思う子はたくさんいますし、年齢が低いほどその気持ちは強くなります。その上、養育費まで減額することを元パートナーが子どもに告げてしまっては子どもの傷は広がる一方です。

そのようにならないためにも、離婚の際には、再婚が視野にある場合は、再婚後も払い続けられる額を養育費とするのが大切なのです。