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同じ姿勢を長時間続けることで生じる一過性のむくみの他に、体に生じている疾患が原因となってむくみが引き起こされることもあるとご紹介しました。
しかし、足がむくむ原因としてはその他にもあります。
それは薬の副作用になります。薬に含まれるある成分によって足はむくみがちになってしまいます。
薬の副作用で生じる足のむくみ
- グリチルリチン
- 甘草
足のむくみを副作用としてもたらす薬の成分として代表的なのが、グリチルリチンになります。
このグリチルリチンは抗炎症作用や解毒作用がある風邪薬や胃腸薬、そして肝臓の病気に処方される薬に含まれていることが多いです。
グリチルリチンがどうして足のむくみという副作用をもたらすのかというと、副腎で作られ分泌されるホルモンの一種であるアルドステロンとひじょうに似た働きをするからです。
アルドステロンはナトリウムが尿と共に排出されることを抑える働きがありますから、同時にカリウムの排出が促進されることになります。
ナトリウムが体内に多く溜まってくると、ナトリウム濃度を下げるために体内では水分量を増やすために、水分の過剰状態を招いてしまいます。
その結果としてむくみが生じるというわけなんですね。
このような働きのあるアルドステロンが過剰に分泌される状態をアルドステロン症と言います。
この症状は、アルドステロンとよく似た働きをするグリチルリチンによっても引き起こされます。
なので、グリチルリチンが配合されている薬を長期間服用しているとむくみが症状として現れるというわけなんですね。
また上記のグリチルリチンは甘草という植物の子に多く含まれる成分でもあります。
そしてこの甘草は、大変甘く砂糖の50倍にもなりますので、甘味料として使われていることが多いです。
さらに、甘草は漢方の苦さを取り除くために大変良く用いられるものです。
なので、甘草を含む漢方薬によっても足のむくみは引き起こされます。
上記のようなグリチルリチンや甘草を含む薬の服用によって足のむくみが引き起こされている場合には、担当の医師に相談しましょう。
医師との相談により、一度服用を中止し様子を見てみるのもむくみの解消には効果的です。
場合によっては、むくみを解消するために利尿作用を促進する薬、あるいは腎臓機能を活発にする薬が処方される場合が考えられますが、そのうちの利尿剤に頼ってばかりで長期にわたって服用してしまうと、さらにむくみが酷くなることもあるので生活習慣の見直しを行いながら服用するようにしましょう。
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