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妊娠すると様々な変化が体に現れ始めます。その中でも特に気を付けて予防したいのは妊娠中毒症と呼ばれる病気になります。
この妊娠中毒症は足のむくみに関わってくるだけでなく、赤ちゃんの発育さらにはお母さんの健康にも大きく関係しています。
妊娠中毒症って何?
そんな妊娠中毒症は、妊娠後期に現れる疾患です。
ほとんどは症状が軽くお母さんに現れる症状としては、太り過ぎ・むくみ・蛋白尿・高血圧などが挙げられます。
しかし、妊娠中毒症が悪化してしまうと、お腹の赤ちゃんの発育が正常に進まなくなり未熟児になったり、早産したり最悪の場合には死産という結果も招いてしまいます。
赤ちゃんの発育だけでなく、お母さんが出産時に死亡するなんていうケースも多くはありませんが実在し、数字的には低いですが妊娠死亡原因のトップとして挙げられるのがこの妊娠中毒症です。
そんな妊娠中毒症の初期症状として挙げられるのが、足のむくみになります。
「なんだか足がむくんでだるい…」あるいは「なかなかむくみが治らなくていつも困っている」なんていう妊婦さんは要注意です。その他にも、
- 朝からずっと顔がむくんで腫れぼったい
- 靴がいつもよりもきつく感じる
- 結婚指輪が抜けなくなってきた
- 向こうずねや足の甲を指で抑えると、くぼみがなかなか消えない
などのむくみの症状が見られる場合には、妊娠中毒症の初期段階に差し掛かっていると考えて間違いありませんから、一度医師に相談することをお勧めします。
妊娠中毒症になりやすいのはどんな人?
上記のような症状を伴う妊娠中毒症になりやすい人としては、高齢の人が多いです。
また、太りぎみの体格の人や濃い味付けを好む人も要注意です。
また、妊娠中毒症は妊娠28週を過ぎた妊娠後期に症状が出始め、いきなり重い症状が現れるということはありません。足のむくみなどの初期症状が次第に悪化し、いつのまにか症状が重くなっていたという場合が多いです。
初期症状を見逃さないためにも、定期検診を欠かさないようにして下さいね。
妊娠中毒症を始めとした妊娠中に生じる疾患の予防、あるいは早期発見は定期健診が一番有効な手段です。
妊娠中毒症が悪化してしまうと、最悪の結果を招く危険性も極めて高くなります。
妊娠中毒症の初期症状であるむくみを自覚したらすぐに病院を受診するようにして下さいね。
また、お母さんと赤ちゃんの健康を守るためにも定期健診を大切にしましょうね。
妊娠中毒症を改善するためには?
ここまでご説明してきた妊娠中毒症ですが、妊娠中に気を付けたい病気の代表格として挙げられています。
赤ちゃんの発育が遅くなったり、早産や帝王切開のリスクが極めて高くなることでも知られていますが、お母さんの体に現れる症状としては、高血圧・尿蛋白・むくみなどが挙げられます。
さらに、これら3つの症状すべてに該当していなくとも、妊娠中毒症である可能性は高いですから要注意です。
そんな妊娠中毒症はどのようにして治療をすればいいのでしょうか?妊娠中毒症における改善法を簡単にご紹介したいと思います。
減塩・低カロリーに加え安静を心がけ腎臓の負担を軽減しよう!
上の血圧が160を超える高血圧である場合には、血圧を下げる効果のある降圧剤という薬が用いられます。
血圧を下げるだけでなく、腎臓の血管を広げる作用もあることから、妊娠中毒症には一石二鳥となります。
尿蛋白が見られる場合には、腎臓を何らかの薬などによって直接根本的に症状を改善する方法がありませんから、安静にする他ありません。
また、症状が酷い場合には入院し、病院で減塩・低カロリーな食事をとる食事療法を行いながら、体調管理をする必要があります。
それほど酷くはなく軽い場合でも、自宅で食事療法を行いながら安静にしておく必要があります。
妊娠中毒症は特効薬のない病気であることから、発症し症状が悪化してしまうとなかなか良くなりません。なので、予防が極めて大切になってきます。
ヘルシーな食事と適度な運動で予防しよう!
体重管理をしっかりと行うことが予防で一番大切になってきます。特に、妊娠28週を超えた中期~後期に、体重が週500g以上増えると妊娠中毒症である可能性が極めて高いです。
この時期は合わせて食欲が爆発的に増える時期ですが、自分で食べ過ぎないようにセーブしたり、体重が増えすぎてしまわないようにコントロールする必要があります。
妊娠中毒症でもないのに、無理をして減塩食にシフトする必要はありませんが、カロリーの高いファストフードやお菓子などは避けるようにしましょう。
また、無理のない適度な運動も欠かせません。体調が悪くないのならば、従来通りに家事をこなし、1日に最低30分は歩くように心がけましょう。
栄養バランスのとれた、そして適度な量を守った食事をとるようにし、無理のない運動や今まで通りの家事をこなすことでカロリーを消費することが、妊娠中毒症を防ぐ有効な手段となります。
お母さん自身の健康でなく、赤ちゃんが元気に無事生まれるためにも、妊娠中毒症を防ぎたいものですね。
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