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健やかな骨の形成にはカルシウムを充分に含んだバランスの良い食事と、ビタミンDを生成するための日光浴、そして欠かせないのが「適度な運動」です。
しかしなぜ骨の形成に運動が必要なのでしょうか?このページでは、骨粗鬆症を防ぐための「適度な運動」についてご紹介します。
適度な運動が骨の形成に関わるのはなぜ?
カルシウムが骨として密着するためにはある程度の「負荷」が必要です。適切な程度の運動というのは骨に対して、適度な負荷になるわけです。
骨に適切な圧迫(負荷)をかけると、骨はその負荷に負けないようにと自らを強くしていくのです。骨には自分に負荷がかかった時に、その負荷を感じ取るセンサーのような働きがあります。
そのために、外部からの負荷によって負けない骨を作るために、適度な負荷をかけるほどに骨は「負けないように」と骨芽細胞に「もっと強い骨を作ろう」と命令を出すのです。日々の運動が骨の形成に必要なのはこのためです。
ちなみにこのセンサーは、少し骨がたわむだけでも、そのたわみをキャッチできるほど繊細なので、骨がそもそも薄くなってしまう高齢の方であれば、本当に無理のない程度に、少し負荷をかけるだけで、骨にとっては充分な運動になります。
そして運動は骨量を増加させて骨粗鬆症を予防することに役立つだけでなく、今すでにお薬で骨粗鬆症を治療している人にも治療の効果を高めることになるのです。
骨粗鬆症の予防や治療に効くのはこんな運動!
まず、骨粗鬆症予防には、運動を継続させることが大切です。週に1回、激しい運動をしてクタクタになるのも悪いことではありませんが、この運動が骨の形成に「とっても効果的」かと言えばそれは「?」です。
ではどんな運動が、日々の骨形成に「効く」のでしょうか。
ウォーキング
意を決して行うウォーキングは大変ですが、毎日、一駅分くらい歩くことはできないでしょうか?
30分程度日々歩くことは、骨への適度な負荷として最適なものです。さらにウォーキングは骨を守る筋肉や筋力のアップにもつながりますし、呼吸器の機能アップにもつながります。
これらの機能が高齢になっても年相応にしっかり働けば、少しの転倒で骨折をしたり、寝たきりになる心配はありません。
仕事の合間、家事の合間に背伸び運動をする
早朝から遅くまで仕事をしていると、ウォーキングを毎日続ける時間は少ないかもしれませんよね。そんな方には、全身を使って行う背伸び体操をおすすめします。
これは立ち上がってゆっくりと背伸びをしながら、かかとも上げていく、全身で行う背伸びです。身体の血行が良くなると眠気なども飛びますし、頭のリフレッシュします。
1日に1回につき5回程度の背伸びを4~5セット、このような運動を日々続けると、少しずつではありますが、身体はシャキッとしてきますよ。
スクワット
産後の女性が足腰の引き締めに行うこともあるスクワット。これも、そんなにキツイものをたくさんする必要はありません。
1回につき4~5回程度のスクワットを2~3セット行えれば充分です。高齢で足や腰に不安がある人は、椅子を利用したりして、無理のない程度に行うのがポイントです。
とにかく、骨粗鬆症予防には運動を「続ける」ことが大切です。そして無理な運動をたくさんするのではなくて、適度な負荷を骨にかけてやるのがとても大切なのです。
3日坊主で終わらないためにも、自分でできるものから、少しずつ続けていきましょう。
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