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実際はトマトだけでなく、スイカやアンズ、ピンクグレープフルーツにも多く含まれている成分です。
一般的にはトマト=リコピンというようなイメージがあるので、トマト以外にはリコピンを含む食品はないような気がしてしまいますが、そんなことはないのですね。
ちなみに、その他の食材でリコピンを含むものは柿やナス、ピーマン、パパイヤ、さくらんぼ、プラム、ニンジンなどがあります。
さすが、カロテノイドの1種のリコピン、色の濃いものにやはり多いですね。
ナスは中の白い実ではなく、皮に多くのリコピンを含んでいます。
様々な種類が存在する「カロテノイド」
リコピンが「カロテノイド」という色素の1種ということは、幾度となくご紹介してきましたが、そもそもその「カロテノイド」とは一体何なのでしょうか?
カロテノイドとは、動植物に存在する赤色やオレンジ、黄色などの天然色素の総称です。
自然界ではなんと約600もの種類が見つかっています。
カロテノイドの種類分け
カロテノイドには大きく分類して2つの種類があります。
1つはアルコールに溶けるタイプ、もう一つは溶けないタイプです。
このアルコールに溶けるタイプを「カロテン類」といい、アルコールに溶けないタイプを「キサントフィル類」としています。
- 主なカロテン類…βカロテン(ニンジンに多いですね)、リコピン
- 主なキサントフィル類…ルテイン(花のマリーゴールドに多い色素です)、βクリプトキサンチン(みかんに多い)、カプサイシン
以上に挙げたなかでも、βカロテンは昔から知られているカロテノイド類で、体内でビタミンAに変換されることから、プロビタミンAとも呼ばれています。
カロテノイドの基本的な働き
カロテイノイドは共通して「抗酸化作用」を持っているのが特徴です。
というのも、カロテイノイド色素は、植物が紫外線による活性酸素から自己を守るために生成している抗酸化物質だからなのですね。
これは、人間の身体に取りこまれても、同様の抗酸化作用を発揮することから、昔から重用されてきたというわけです。
また、カロテノイドには、上記でご紹介した種類によって、性質や働く場所が異なってきます。
- βカロテン
- リコピン
- ルテイン
- βクリプトキサンチン
自然界に最も多いカロテン類のβカロテンは、脂溶性のビタミン類であり、体内に取りこまれると、目や肌の健康を維持するほか、強い抗酸化作用も発揮します。
トマトダイエットの主役であるリコピンは、赤色のカロテノイドで、とにかく抗酸化作用が強く、βカロテンの抗酸化作用の2倍にもなります。
マリーゴールドなどのオレンジの強い花の花弁や、緑黄色野菜に多く含まれるルテインは体内に取りこまれると目の水晶体や皮膚、大腸などに作用をします。
みかんなどの柑橘類の皮、とうもろこしに多く含まれる黄色の色素であるこの成分は、高い抗酸化作用で活性酸素のダメージから細胞を守っています。
ちなみにリコピンには、血流を改善する働きがあります。
これは、リコピンの高い抗酸化作用によって、LDLコレステロールの酸化を防げるので、血流を改善することに繋がるのです。
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