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個人的に家庭教師をお願いするだけなら、気軽に大まかな事を約束するだけでいいのでしょうか?
週に1回、1日2時間くらいだったら、大げさに契約なんて話を持ち出さずに、お互い口約束だけで充分じゃないか?

ダメです、これは大きな間違いです。家庭と家庭教師との関係では、トラブルに発展する要素がたくさんあります。それを防ぐのがきちんとした契約であり、その基本になるのが正しい契約書の作成です。

契約書作成に必要な条件とは?

契約書の内容で必要な条件をピックアップしてみましょう。

  • 契約期間について(指導を始める時期~1年間、または2年間)
  • 指導回数について(1週間の指導回数、1か月間の最大指導回数など)
  • 指導内容について(指導科目など)
  • 指導報酬の支払いについて
  • 指導のキャンセルや遅刻時の対応について
  • スケジュール管理(変更時などのきまり)
  • セクシャルハラスメントの禁止条項
  • 個人情報の保護について
  • その他の細則と罰則規定

それぞれの内容については簡単でもいいので、最低でもここに挙げた条件については、きちんと契約書を交わしておきましょう。

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契約書はどんな内容にするべきか?

契約期間は指導開始の日から1年間程度で区切っておき、期限毎に契約を更新する条件にしましょう。
指導回数は、一般的には週に1回か2回です。週に1回だとしても、月によっては4回の場合と5回の場合とがあります。月毎の指導回数に基準を設けておく事をおすすめします。

指導科目は全教科を依頼するよりも、重点科目を決めてお願いした方がいいでしょう。週に1回や2回でいくつもの科目を教える事は実際には不可能に近く、逆に効果も出ません。
通常は多くても3教科にして、テスト前に総合的に指導してもらう条件をおすすめします。

教師のモチベーションにもかかわる問題なので、報酬に関しては明確な規定を設けておきましょう。時給計算か日給計算か、指導を延長した場合の報酬や交通費の額についても、お互いに同意できる内容で決めておきましょう。

また全体的なスケジュール管理として、家庭側からの指導日変更や追加への対応、教師側からのスケジュール変更依頼への対応なども決めておきましょう。

現代社会で認識が広がった禁止条項についても、明確に記載しておく事をおすすめします。いわゆるセクハラと個人情報の漏えいは、起り得ない問題ではないので契約にも明記しておきましょう。

最後に細かい規定があれば追記しておき、契約条件に違反があった場合の契約解除についても、ここでしっかりと規定しておきましょう。契約違反があった時にどうするか、実はそれこそが契約の本質だからです。

個人的な依頼ではあっても、家庭と家庭教師とは契約関係になります。教師に遠慮したりせず、上記の内容を参考にした契約書を作成して、きちんと契約を締結してください。
それがお互いの安心につながり、いい仕事といい結果につながるのです。