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贈り物に関するマナーを正式に忠実に守ろうとすると、現代の私たちには複雑で煩雑すぎてほとんど実行は無理でしょう。
そこでここでは、お中元の正式なマナーと、現実に行われている簡易的なマナーとのギャップを検証してみましょう。いわゆる本音とたてまえ、これを知ってお中元シーズンを無事に乗り切りましょう。

お中元を贈る時期っていつ?

別なベージで詳しい考察をしていますが、お中元を贈る期間は地方によって少しずつ違います。
大きく分けると東日本では7月初旬から中旬まで、西日本では8月初旬から中旬までとされています。

でもお中元商戦は、どこでも6月初め頃にはスタートするし、インターネットに東日本と西日本と別々のページなどありません。現在では全国的にほぼ統一されて、7月初旬から8月のお盆前頃までと考えていいでしょう。

どんな贈り物をすればいいの?

贈る中身については、迷い始めると果てしなく選択肢が広がってしまうので、条件設定を上手に考えましょう。
まずお酒が飲めない家庭にお酒を贈る、といった致命的ミスをしない事。
後はお中元コーナーで価格設定を参考にしながら選べばいいでしょう。

もしも相手の嗜好が分からず、どうしても迷ってしまう時は、洗濯用洗剤や食用油セットなど、いくつもらっても困らない無難な商品を選ぶ方法もあります。

表書きとのしの作法

さて、贈り物が決まったら「のし」を付けます。本来は包んだ上に紅白の水引きを結ぶ作法がありましたが、我々一般庶民の間では絶滅したと見ていいでしょう。

現在はどこのお中元コーナーでも、数種類のバリエーションからのしを選んで、表書き(名前)を書けばいいだけになっています。但し、表書きをボールペンで書いてしまうと、さすがに常識を疑われるので絶対にやめましょう。墨書ではなくても、筆ペンかサインペンを使いましょう。

簡易的な短冊形ののしは、贈り物の右上に貼ります。全体を包み込むのしには、贈り物に直接のしを掛ける「内のし」と、包装した上からのしを掛ける「外のし」の2つの方法があります。
お中元の場合は外のしが一般的ですが、よほど畏まった相手でなければ短冊形で問題ないでしょう。

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届け方と贈り方のマナーは?

贈り物が準備できたらいよいよ相手に届けるわけですが、正式には相手方に訪問時間を告げた上で、直接持って行く習わしでした。しかし毎日忙しい現代にそれは非常に困難です、お中元コーナーから直送しても全く失礼にはあたりません。

一つ気になる事に相手側が喪中の場合が考えられますが、お中元の本来の意味はお祝いではなくて、日頃の感謝を込めて贈る物ですから、喪中でも普通にやりとりしていいとされています。
それでも気になる時は、相手方に伝えた上で時期を遅らせて、暑中見舞いとすれば問題ないでしょう。

古くからの作法やしきたりが簡略化されてゆく現代、お中元も難しく考えずに、現代のやり方に合わせて贈れば大丈夫です。大切なのは贈る心と、相手を想う心ですから。