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芸能界というのは、やはり奇異な世界であり、一般人にとってどれだけ憧れの世界であっても相当な精神力の持ち主でなければ第一線では活躍はできません。

そのような特殊な世界において、自閉症の人が生きにくくなく活躍できるのか?と思われるかもしれませんが、一般社会よりも過酷ではあっても、自由度は高いため、「特異な資質」も個性と受け取られやすい環境ではあります。

ゆえに、最低限の社会的スキルを持っていれば、芸能人として活躍できる能力をもった自閉症患者は少なくないといえます。

自閉症患者はそもそも、何か自分の興味があることについては、天才的な集中力をもっていたり、音楽的才能や芸術的才能に秀でていたりすることが多いからです。

彼女の著作で知名度の上がった「LD」=学習障碍

窓際のトットちゃんをご存知ですか?あの記録的長寿番組「徹子の部屋」のMC、黒柳徹子さんのことです。

彼女は自分の著作の中で「私はLD(学習障碍)だったのか?!」というようなことを記しています。

LDとは、現代においては「発達障碍」の中の一つとされているもので、「読み書き計算」そして人の話を「聞く」こと「推論する」ことのどれかの習得が著しく困難であることを指します。

自閉症とは少々異なるのですが、高機能自閉症では併発する子も多い症状です。黒柳さんは、小学一年生の時に、最初に通うことになった学校を「退学」になってしまします。それは以下のようなことを「授業中」にしてしまったから。

黒柳さんがしてしまった数々のコト…

授業中に机のフタを何度も何度も開け閉めしてしまう。授業中に教室から「ちんどん屋さん」を呼んでしまう。授業中に木にとまっている鳥に話しかけてしまう。絵を描くと画用紙に収めて書くことができない。
そして何より、黒柳さんは当時のことを今でも鮮明に覚えておられるそうです。
こうした記憶力も発達障害に見られる特徴であるので、もし、黒柳さんが現在のような学校制度で生きなければならなかったら、随分しんどい思いをすることになったかもしれません。幸い彼女は、家族の絶対的な愛情と、黒柳さんに合った学校(トモエ学園)に通えたことで、彼女の個性を潰してしまうことなく、あのように伸びやかに素敵な人生を送られているのです。

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彼の出演作がアメリカでの自閉症認知度を格段に上げた!

今やハリウッド映画に欠かせないスターである「トム・クルーズ」。若い頃から、その演技力とルックスは多くの注目を浴びてきましたし、今でも精力的に俳優業に尽力をされていることは世間の知るところです。

その彼がダスティン・ホフマンと出演した「レインマン」という映画をご存じでしょうか?この映画は自閉症である兄と、両親の遺産を狙って兄に近づく弟が、二人で出掛けた旅を通じて…というお話なのですが、封切り当時は空前の大ヒットとなり、今でも名作の一つとしてあげられる映画です。

この映画によって、アメリカにおける自閉症の認知度は10年も進んだと言われています。

さて、このトム・クルーズですが、実は映画だけではなく、彼自身が発達障碍(高機能自閉症ではないかとも言われています)だったことが本人によってカミングアウトされています。

彼も先述の黒柳さんと同じく「LD」があったと言っており、台本が読めないことから、俳優業についても様々な苦労と努力で困難を克服していると言います。

特定分野で顕著な輝きを見せることのできる自閉症や発達障碍の人は、自分自身でその障碍に向き合うこと、そして適切な周囲の環境があることが大切と言えます。

自閉症の傾向があるのでは?と言われる人々

歴史上の人物で自閉症や高機能自閉症、各種発達障碍、アスペルガー症候群などと考えられている人は少なくありません。群を抜いた個性がなければ、後世まで名を残すことなどできませんから、彼らに自閉症の傾向があったというのも頷けない話ではないのです。

中でも有名なのは天才「レオナルド・ダ・ヴィンチ」や「アインシュタイン」が挙げられます。絵画の巨匠「ゴッホ」も、その対人コミュニケーションの不得手から、軽度の自閉症だったのではと言われています。

日本では「織田信長」や「坂本竜馬」も何らかの自閉傾向があったと言われています。

現在では、噂に過ぎませんが、敬宮愛子様にも幼少時いずれかの自閉的傾向があったのではないかという話もあります。

ただ、宮様の周辺でしたらしっかりとした教育環境もサポート体制もあると思われますし、きっとその個性はこの先伸びやかに開花され、きっと素晴らしい人生を送られることでしょう。