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職場やご近所など身近な場所で「この人は変わった人だなー」という人はいませんか?また、自分自身が昔から社会のなかで「しんどいなぁ」と強く思うことはありませんでしたか?

現在の日本には「大人の発達障碍」を抱える人が実はそこそこ存在しているのです。

幼少期に適切な対処を受けられず育った「大人の発達障碍」を持つ人は、一体どんなことに困難を感じているのでしょうか。そしてその困難はどうすれば少しでも改善していってくれるのでしょうか。

こんなことで悩んでいませんか?

大人の発達障碍に悩む人には、社会生活において、以下に挙げるような事柄で困難を感じやすい特徴があります。

  • 仕事のミスが多い(簡単なミスから重大なミスなど幅広く、なかなかミスが減らない)
  • 大切なことややるべきことを先送りしがち(その結果、色々な事が山積してどうにもできなくなることが多い)
  • 遅刻が多い
  • 人付き合いが極端に苦手(または逆に広く浅くの関係が多すぎる=適切な人間関係の構築ができない)
  • 人の話を聞いていない(相づちを打ち続けていても、心は全く別にある)
  • カッとなりやすい
  • 片付けられない(問題の先送りにも繋がりますが、周囲を適切に整頓できないので、気が付けば散らかり放題になってしまいます)
  • 落ち着きがない(集中すれば、周りの音が聞こえなくなるくらい長時間にわたって1つのことをするのですが、そうでない場合は注意力散漫になりやすいです。そのために自動車事故などを起こしやすくもあります)

以上に挙げた事柄というのは、発達障碍がない人にもいくつかはあてはまったりします。

しかし、本当に発達障碍である人というのは、これらの項目にいくつも、というよりほとんどあてはまるのです。
そしてこれらの事項にあてはまることが多いというのは、社会生活上、周囲も巻き込んでいき、本人はもちろん、周囲も混乱する状況を招きかねないのです。

しかし、本人や身近な存在が「これはもしかしたら発達障碍からくるものではないか?」と気づくことができれば、症状を改善することは可能ですし、周囲も必要のない憤りや困惑を抱く必要がなくなります。

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大人の発達障碍を持つ人にあてはまる傾向チェック

先の項目で掲げた「悩み」とは別に、実際に発達障碍(または自閉症)に罹患している人を対象とした「行動特徴」というものをまとめてみました。

これは18歳以上の発達障碍(または自閉症)である人に高い出現頻度のある行動(頻度として全体人数の20%以上)をまとめてみたものです。頻度の高い順に並べてあります。(調査対象は200人)

  • 約66%の人に表れているのが「緊張のしやすさ」です。過度の神経質さから、他人のちょっとした言動を気にしてしまい、極度の緊張に陥ることがあるというものです。
  • 約65%の人に表れているのが「考えの固執」です。例えば誰かの何気ない一言や行動(例:隣の席にいた人が、席を立った時にその人自身の膝にあったゴミを払ったことを、自分が汚いから払われたと「勘違い」して、あの人は自分を汚いと思っている…!という考えに取りつかれてしまうなど)に固執して、いつまでもその考えが頭から離れない、などです。これはネガティブな感情に支配されると、うつを併発しやすくなります。
  • 約59%の人に表れているのが「気になったことを忘れられない」というものです。考えの固執に似ているのですが、こちらは「家を出る時に戸締りをしたか気になって、一日気がそぞろになる」とか「ずっと昔に担任に言われた一言をいまでも忘れられずにいる」といったものです。
  • 約52%の人に表れているのは「完璧主義」です。これは「ある一つのこと」について、異常なまでの「完璧さ」を求めてしまうということです。子どもの頃では、物がきっちり並べられていないと気が済まないとか、「○○は●●であるべきだ!」という気持ちが「極端に」強いということです。しかし、自分のなかで全く意に介さないことについては、両極端で「どうでもいい」感じになります。つまり、ハンカチには絶対にアイロンがかかってないと嫌なのに、自分の机の周りはとんでもなく乱雑であったり…ということです。
  • 約46%の人に表れているのは「不器用さ」です。特にはさみや縄跳びなど、2つ以上のことに気を配りながら行う作業について大変困難さを感じています。大人では車の運転などをとても苦手としていて、事故を起こす人も多くいます。
  • 約25%の人に表れているのは「神経的な身体の動きがある」ということです。これは一般的にチックと呼ばれるようなもので、本人の意思とは関係なく目を強く閉じたり、舌打ちをしていたりすることです。
  • 約20%の人に表れているのが「異性への(異常なほどの)強い興味」です。異性へ興味をもつことは何も異常な事ではありませんが、発達障碍などの人は異性への興味を歪ませてしまう人もいます。それは強い衝撃を受けた事柄(人身事故を目撃したとか)と性欲がリンクして、異性を力で抑圧することに性欲を感じるなどということに繋がったりします。

参考にできる情報に触れてみる

現在、動画投稿サイトなどには、自閉症や発達障碍の人を支援するための「動画」が多く存在しています。

発達障碍を抱えていたとしても、適切な対応があれば、症状は改善していくので、自分に発達障碍があるのでは?と思ったりした時は、そうした「動画」で自分との共通点などを見てみるのも一考かもしれません。

自閉症の動画として有名なものには「シリアスベビー」という、ある少年の成長を追った動画があります。自閉症にどのような特徴があるのか、参考になると思います。